<配偶者居住権で相続節税>
2021年1月21日 おはようございます
配偶者居住権は2020年4月に創設された。
故人の自宅を配偶者と子などが相続するとき、自宅に住み続 ける居住権と、居住権の価値を差し引いた所有権に分けて、配偶者と子がそれぞれを相続することができる。
制度の狙いは残された配偶者の暮らしの安定だ。
例えば遺産が自宅1億円、預貯金1億円の計2億円で妻と子1人が相続する場合に、夫が亡くなる「1次相続」で妻が自宅をまるごと相続したとする。
法定相続割合での分割なら2分の1ずつなので妻は自宅だけで1億円となり、預貯金を得られず生活に不安が残る。
※ 配偶者居住権と小規模宅地の特例で相続節税をする例
例 配偶者居住権 小規模宅地の特例 相続税
1次相続 2次相続
A 設定せず 妻に適用 2200万
B 不適用 1700万
設定
C 妻と子に設定 800万
D 設定せず 妻に適用 900万
以上のように、2020年より配偶者の居住権を設定することにより、今まで住んでいたところに住み続けながら、預貯金の分も手に入れ生活の安定が守られるようになり配偶者にとって安心で節税ができる制度として利用されることをお勧めします。