<75歳から年金が増える選択肢>

10月21日     おはようございます

8月末に公的年金の財政検証が厚生労働省から発表になりました。これは5年に1度実施され、公的年金の給付水準や財政状況から今後どうなりそうなのかを確認する、いわば「公的年金の健康診断」のようなものです。

報道の中には現役男性の手取り収入に対する年金額の割合である所得代替率が約30年後に現在の61、7%から50、8%に低下するというデーターをとらえて、年金は将来2割減になるといった記事もありましたが、これは正しい理解ではありません。下がるのは所得代替率で、年金の実額はほぼ変わらないケースによっては増える場合もあります。

特に、注目するのは長く働くことで年金保険料を払う期間を
長くしたり、年金受け取り開始時期の選択肢を広げたりするとどうなるかの試算です。

制度改正が実施され、75歳まで働いて受給を開始すると所
得代替率はどうなるのか見通しがしめされています。もっとも標準的とされるケース3で所得代替率は111、9と大幅に改善します。

以上のように、日本の年金財政は相当苦しいために年金保険料のかける期間を長くし、給付時期を遅らせ当たり前のように年金受給額がよくなるように聞こえますが、これが、本当に自分にとっていいのかはよく考え検討する必要がありそうだと思いますよ。