12月26日     おはようございます

年金時期をもらい始める時期を遅らせる代わりに額が増える「繰り下げ受給」。選べる年齢を国は75歳まで伸ばす見通しで、その場合の年金額は原則である65歳開始にくらべて84%増える。繰り下げは、終身給付という年金本来の利点をより生かせる面がある一方、注意点も多い。判断をするための7つの視点をまとめてみた。

①「損益分岐」の時期だ。受給を遅らせている間に給付されなかった分を取り戻すは、増えた年金を何年でとりもどせるか
②「年金版の家族手当」ともいえる加給年金についてだ。加給年金は厚生年金とセットなので厚生年金を繰り下げると消えて
しまう。

③在職老齢年金制度との関係だ。シニアで働きながら年金を受給
する場合収入が多いと厚生年金が削られる。この削られた分
は、繰り下げ増額の対象にならない。

④年金事務所への事前相談の重要性。繰り下げの注意点は他
にも多い。

⑤迷った場合、年金は「長生きリスクに備える保険」であるという本質に立ち返ること。

⑥手続きについて。繰り下げは最初に「70歳からもらう」などと決める必要はない。「自動繰り下げ」状態にしておく。

⑦「繰り下げ」「長く働く」「自己資金」という3つの要素を総合的に考える大切さだ。

以上のように、「終身」である日本の年金制度を上手に利用して優雅な人生を歩まれることを願っています。