4月17日    おはようございます
老齢年金の受給開始は原則65歳~70歳の好きな時期からもらい始めることができます。65歳以降に遅らせることを
「繰り下げ」受給といい、1か月遅らせることに年金額は0、7%増えます。単純計算すると70歳からでは65歳からより金額が42%増えます。

国は繰り下げの上限を75歳まで伸ばす方針です。国会で法案が成立すれば、2022年4月から可能になります。75歳からもらい始めると、65歳からより金額が84%増える計算です。

繰り下げを選ぶのが得かは、どれほど長生きするかによります。
75歳からもらい始めると、合計の年金額が65歳開始を上回るのは86歳です。繰り下げは男性より長生きする確率が高い女性に向いた制度といえます。

注意したいのは、妻の老齢厚生年金が夫が亡くなった後にもらう遺族厚生年金「通常は夫の老齢厚生年金の4分の3」より少ないケースで、よくある事例です。この場合、遺族厚生年金は妻の老齢厚生年金を差し引いた額しか支給されません。妻が自分の老齢厚生年金を繰り下げて増額しても、遺族厚生年金との合計額では変わらないことになります。

老齢厚生年金と老齢基礎年金「国民年金」は別々に繰り下げるこができ、後者は繰り下げして増額しても遺族厚生年金が減ることはありません。遺族厚生年金との合計で考えると、女性は老齢基礎年金だけ繰り下げるのがお薦めといえます。

以上のように、男性、女性により年金繰り下げには制度を
よく知ってからされないと一度、繰り下げをしてしまうと変更が聞きませんので注意してから行ってくださいね。